NGC社コラム:コインに1万ドルをどう投資するか?
インフレーションの状況や金利が米国と日本では大きく異なりますが、それゆえの参考になる部分もあるかもしれません。
『How Do You Invest $10,000?』
https://www.ngccoin.com/news/article/14118/
『NGC社コラム:1万ドルをどう投資するか?』
現在の経済状況では、どこに投資すべきかを決めるのが難しいですが、コインにはチャンスがあります。
私は主にレアコインの売買を生業としています。日々、顧客リストをチェックし、新しいコインの入手先を探しています。メールで届く情報提供にも日常的に対応しています。レアコインを販売するには、まずそれを見つけなければなりません。この“宝探し”の感覚が好きなのです。
私たちの主な業務はコレクターのニーズを満たすことですが、投資についての問い合わせもよく受けます。古くから、レアコイン業者はコインや地金(金・銀)を「投資商品」として販売してきました。現在では、法的な観点から「投資」という言葉を使うことに慎重になる業者も多く、大手小売業者の多くはコインを売る際に「投資」とは言わなくなりました。
私たちは基本的に、レアコインを「純粋な投資対象」として見ることを勧めていません。私のアドバイスはこうです:「レアコインを収集することは、買うものについて学ぶ時間を取る人にとっては、通常良い投資になります。学ばずに投資してもうまくいかないことが多いのです。」それでも「レアコインや地金にどう投資すればよいか?」という質問は後を絶ちません。
現在は何に投資するにも難しい時代です。株式市場は再び最高値に近づいており、不透明感も増しています。長期的には株式市場は好調だと思いますが、数年間はどうなるか読めません。
現金のまま持っておくのは最悪です。インフレでドルの価値がどんどん減っているからです。インフレ率は公式には約3%ですが、実際の生活費はもっと高く感じます。関税の影響で物価がさらに上がる可能性もあります。現金を寝かせておくのは、確実にお金の価値を減らす方法です。
不動産価格は過去5年で急騰しました。かつては堅実な投資先だった不動産も、今では多くの場所で割高に感じます。金利の上昇で住宅購入がますます難しくなっています。
金や銀は通貨の価値下落への「ヘッジ」として、何世紀にもわたり信頼されてきました。最近では「時代遅れ」との声もありましたが、いま再び安全資産として注目を集めています。
ただ、金の価格は現在、1オンスあたり3,250〜3,450ドルで「過熱感」も感じられます。ここ10〜20年で価格は約10倍に上がりました。1万ドルでは1オンス金貨が3枚しか買えません。
また、金と銀の価格比率(ゴールド/シルバー比率)は、歴史的には16:1程度が平均でしたが、現在は100:1。私のキャリアで初めて見る水準です。これは金が高すぎるか、銀が安すぎるかのどちらかです。
この価格差の背景には、中央銀行や機関投資家による大量の金購入があります。また、保管の面でも金の方が扱いやすく、1百万ドル分の金は約8.6kg、銀なら約872kgもあるため、大口投資家は金を選ぶ傾向があります。
では1万ドルをどう投資すべきか?
私のおすすめは米国のシルバーダラーコイン(Morgan・Peaceダラー)です。
Morgan Dollar(1878~1921)は1枚60ドル以下でミント(未使用)状態のものが買えます。
Peace Dollar(1921~1935)も1枚40ドル程度で購入可能です。
2021年に米国造幣局がこれらの記念コインを発行したことで一時的に価格は上昇しましたが、現在は価格が落ち着いており、買い時といえます。1万ドルあれば、200枚近くのシルバーダラーコインが購入できます。異なる年号・造幣所マークを集めれば、将来価値が上がる可能性も高まります。
この投資は同時に「収集」という趣味への入口にもなります。知識を深めていくことで、希少価値のあるコインにも手を伸ばせるようになります。経験豊富な指導者(メンター)を見つけるのがベストです。専門書やNGCのウェブサイトも情報源として有用です。
興味本位で始めたコイン投資が、知識とともに有益な趣味にもなり得るというのが私の考えです。