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PCGS社コラム:米国トレードダラーの多彩なバラエティに注目

『Grading Insights ~Trade Dollar Varieties Galore~』
https://www.pcgs.com/news/grading-insights-aug25

『米国トレードダラーの多彩なバラエティに注目』

アメリカのコインシリーズに新たな標準的リファレンス(基準書)が登場するのは、そう多くありません。

たとえば『Penny Whimsy』は大銅貨(ラージセント)の決定版であり、70点グレーディング制度の起源とも言える書籍ですが、すでに刊行から75年以上経過。また、エドワード・マリスの『ニュージャージー州のコイン史』は、発行から150年近くが経ちます。

そんな中、トレードダラー(貿易銀)コレクターに朗報です。

ジョー・キルヒゲスナー(Joe Kirchgessner)氏が20年以上かけて執筆した新刊
『US Trade Dollar: Rarity, Collection Types, and Top 37 Varieties』が登場しました。

この本には、収集家が注目すべき希少で興味深いバラエティを「トップ37品種」としてリストアップしました。

PCGSはこの37種すべてをバラエティ認定プログラムの対象とし、PCGS登録セット(Registry Set)も準備中です。

筆者お気に入りの3つのバラエティ紹介

① 1875年 Type I/I(TDV-008)
プルーフ(Proof)では比較的よく見られるが、ビジネス・ストライク(通常発行)は極めて稀少

判別ポイント:
表面左上の星がダイ・クラック(ひび割れ)で繋がっている
リバティのドレスにダイ・チップまたは隆起がある
裏面はType I(イーグルの左爪の下にベリーあり)

注意点:プルーフが流通用に見えることがあり、偽装に注意

② 1875-CC Very Wide CC(TDV-009)
トップ37中、最も稀少

カーソンシティ造幣局の中でも特異なミントマーク(CC):
小さなCが2つ、非常に離れて配置されている
このタイプの存在は2016年にようやく確認された

現在の確認済み枚数は5枚のみ(すべてPCGSホルダー)

新たに第6号を発見するチャンスも!

③ 1876年 Type I/II Recut Finger(TDV-016)
1996年『Gobrecht Journal』で初出

特徴:
リバティの右手に「4本目の指(Recut Finger)」があるように見える
裏面の右側スクロール部分にダイ・バンプ(盛り上がり)

多くはプルーフ品で、当時のプルーフ・ダイが流通用に転用されたと考えられる

考察と意義
このような長期にわたる研究は、偽造品の判別や品種識別の深みをもたらす

モルガンダラーにおける「VAM Top 100」と同様に、トレードダラーにも新たな楽しみ方を提供する

シリーズ専門家だけでなく、上級コレクターにとっても刺激的な世界である