PCGSセットレジストリ:日本の将軍時代の貨幣
『PCGS Set Registry: Japanese Shogunate Coinage』
https://www.pcgs.com/news/pcgs-set-registry-japanese-shogunate-coinage
『PCGSセットレジストリ:日本の将軍時代の貨幣』
この記事の筆者は、1979年にインドで初めてブルース・リーの映画を観た思い出から話を始めます。映画『ドラゴンへの道』でブルース・リーが二本のヌンチャクを自在に操る姿に強い印象を受けました。
その後、1982年に友人から空手雑誌を紹介され、ヌンチャクにも触れる機会がありました。ヌンチャクは中国起源とも言われますが、17~19世紀の琉球王国で発展した武器と考えられています。当時、友人から「忍者が使う武器」と教えられ、日本の歴史に興味を持つきっかけとなりました。
〇日本の統治の変遷
4世紀から8世紀末までは天皇を中心とした中央集権国家でした。
日本政府によれば、日本最初の金貨は8世紀中頃に鋳造されたが、本格的な貨幣として流通したのはもっと後であり、16世紀頃までは商人同士の大口取引や武士への褒賞として金粉が利用されていた。
8〜12世紀の平安時代には、
宮廷文化
和歌
書道
女性文化
などが発展し、日本独自の文化が形成されました。
〇将軍制度の始まり
平安時代後期、坂上田村麻呂が「征夷大将軍」に任命されます。
その後、1180〜1185年の源平合戦で源氏と平氏が争い、源氏が勝利。
1192年源頼朝が征夷大将軍となり、鎌倉幕府が成立しました。
幕府は軍事政権であり、将軍・大名・武士(侍)による封建制度が始まります。
〇北条氏と新仏教
1203年以降は北条氏が執権として実権を握ります。
この時代には、
禅宗など新仏教
合理性
社会参加
など新しい思想が広まりました。
〇建武の新政
1333年、後醍醐天皇が足利尊氏らの協力を得て幕府を倒します。
しかしわずか数年後、足利尊氏が反旗を翻し、1336年に室町幕府(足利幕府)が成立しました。
〇石見銀山の発見
1526年に石見銀山が発見されます。
1533年には朝鮮から灰吹法(はいふきほう)が導入され、高純度銀を大量生産できるようになりました。
銀の産出によって、ポルトガル・中国・ヨーロッパとの交易が大きく発展します。
筆者は、ボリビアのポトシ銀山と並ぶ重要な銀山だったと説明しています。
〇織田・豊臣・徳川
1573年織田信長が足利幕府を滅ぼします。
その後、豊臣秀吉が全国統一を完成。
1588年には天正大判を発行しました。
〇大判とは
大判は、
約165g
金品位70〜76%
長さ14〜17cm
にもなる巨大な金貨です。
ただし流通用ではなく、褒賞・贈答・儀式・などに使用されました。
豊臣秀吉は後藤家に製造を命じ、後の江戸幕府の大判の原型となりました。
〇世界最高額級の天正大判
2021年、Stack's Bowers社ではPCGS MS60 天正菱大判が192万ドル(約3億円近い価格)で落札されました。
現存わずか6枚です。
〇徳川家康と貨幣制度
1598年に秀吉が死去すると、徳川家康が実権を握ります。
1600年の関ヶ原後、石見銀山も幕府の管理下となりました。
〇最初の長方形金貨
1599年、家康は額一分金(Gaku Ichibu)という長方形の試作貨幣を鋳造しました。
これは、後の江戸幕府貨幣制度の試作品と考えられています。
この金貨は金品位84.3%・発行枚数不明です。
PCGSセットレジストリでは江戸幕府金貨セットの最初の1枚となっています。
〇PCGSセットレジストリ
2023年 貨幣研究家Lianna SpurrierからPCGSへ将軍時代貨幣セット追加の提案がありました。
その結果、新たに
・将軍時代金貨セット
・将軍時代銀貨セット
が登録されました。
彼女は分類・セット構成・情報整理にも大きく貢献しています。
〇Spurrier氏の研究
Spurrier氏は2025年に『Untangled: A Die Study of Keicho Ichibu』を出版。
これは慶長一分金(1601〜1695年)の初の本格的なダイスタディ(極印研究)です。
〇江戸幕府
1603年 徳川家康が征夷大将軍となり、江戸幕府が成立。
1868年の明治維新まで、約265年間続きました。
記事では「将軍制度そのものは約675年間、日本を支配した」とも述べています。
現在でも江戸城跡(皇居)や将軍時代の貨幣は、その歴史を伝える貴重な文化遺産となっています。