PCGS 40周年:世界中、そして時代を超えて
『PCGS 40: Around the World & Throughout Time』
https://www.pcgs.com/news/pcgs-40-around-the-world-throughout-time
『PCGS 40周年:世界中、そして時代を超えて』
PCGSが1986年に事業を開始した当初、その主な対象は希少な米国コインの真贋鑑定、グレーディング、スラブ収納でした。また、状態の良いウォーキング・リバティ・ハーフダラーやモルガンダラーといった、いわゆる「ブルーチップ」的なコインも重点的に扱っていました。
しかし、米国のコレクターが次第にアメリカ以外の世界のコインにも関心を広げるようになると、PCGSの目は海外へと向かっていきました。
PCGSは1987年にカナダコインのグレーディングを開始しました。これは、カナダが大型の「Voyageur Dollar」の製造から、現在の小型で文化的象徴となっている「Loonie(1ドル硬貨)」へ移行した年でもあります。
その後まもなくスイスコインのグレーディングも始まり、1990年代初頭までには、PCGSは世界各国のさまざまなコインをグレーディングするようになりました。
〇PCGS、世界へ
PCGSは創業初期から世界コインのグレーディングサービスを提供していましたが、2010年代に世界コインへの取り組みをさらに強化しました。
2010年にはパリにオフィスを開設。これによってヨーロッパのコレクターやディーラーに対する現地グレーディングなどのサービスを拡充しました。
2012年には香港で初めて現地グレーディングイベントを開催。同じ年には中国・上海にもオフィスを開設しました。
そして2013年には上海で初のグレーディングイベントを開催。この際にグレーディングされたコインの中には、素晴らしい来歴を持つ中国の希少品、Longevity Silver Tael(長寿銀貨・銀タエル)も含まれていました。
〇PCGSがグレーディングした高額な世界コイン
PCGSがこれまでグレーディングした世界コインの中で、特に高額だった3枚はいずれも中国コインです。
1927年 中国・張作霖(Chang Tso-lin)銀製スペシメン・パターンダラー
PCGS SP63
2025年12月のHeritage Auctionsで432万ドルで落札
1911年 中国・Long Whisker Dragon(長鬚龍)銀製パターンダラー
PCGS SP63+
Stack's Bowers Galleriesで2022年5月に300万ドル
1928年 中国・Mukden Tiger(奉天虎)銀製パターンダラー
PCGS SP64
Stack's Bowers Galleriesで2021年4月に228万ドル
つまり、PCGSの世界コイン部門において、現在までの最高額クラスは中国コインが独占していることになります。
〇中国から古代コインへ
近年、アジアでコイン収集市場が特に大きく成長していることもあり、PCGSは中国を新たなグレーディング領域の拠点として選びました。
2025年8月、PCGSは中国・上海オフィスに提出された、資格を満たす清朝の中国銭(Qing Dynasty Chinese Cash coins)を対象に、古銭(Ancients)のグレーディングを開始しました。
PCGSの長年の世界コイングレーダー、Jay Turner氏は次のように述べています。
PCGSが40年以上前に始まって以来、今日に至るまでの歩みは一つの進化の過程だった。
PCGSは国際的な複数のオフィスを開設し、数百万枚の世界コインをグレーディングし、数々のオークション記録を目撃してきました。
それでも、まだ旅は始まったばかりだと感じている、としています。
そして今後もPCGSは、正確性・信頼性・イノベーションを重視しながら、コイン収集界を未来へ導いていく、と記事を締めくくっています。